
出産費用が無料になるって聞いたよ😊 じゃあ、これから産む人はお金の心配いらないってこと?
そう思いますよね。
でも、ちょっと待ってください。
「無償化」が始まるのは、2028年ごろになる見込みです。
しかも、全部がタダになるわけではありません。
わが家は子どもが3人います。
正直に言うと、分娩の費用そのものは、一時金でまかなえて実質ゼロでした。
でも、それ以外で数万円の自己負担がありました。
申し遅れました。
こんにちは、よ~ちゃんです。
お金にくわしいFPとして、そして3人を産み育てた親として記事を書いています。
- 出産費用の無償化はいつから始まるのか
- 無償化されても「ゼロにならない3つのお金」
- わが家の出産で実際にかかったお金
- 無償化を待たずに今できる備え
読み終えるころには、「待つべきか、今動くべきか」の判断がつくようになります。
出産費用の無償化はいつから?結論は「2028年ごろの見込み」
結論からお伝えします。
出産費用の無償化が本格的に始まるのは、2028年ごろになる見込みです。
根拠となる法律(健康保険法等の一部を改正する法律)は、2026年6月5日に公布されました。
ただし、出産支援の部分は「公布から2年以内に、政令で定める日から施行」とされています(厚生労働省)。
法律上のタイムリミットは、公布から2年後の2028年6月です。
準備に時間がかかるため、実際の開始は2027年度から2028年ごろとみられます。
正確な開始日は、まだ決まっていません。
「もうすぐ無料になるから、それまで待とう」と考えていると、あてが外れるかもしれません。
なぜ、すぐには始まらないの?
新しい仕組みでは、国が分娩費用の「全国一律の価格」を決めなければなりません。
そのうえで、健康保険から医療機関へ直接お金が支払われる形に変わります。
この価格設定や準備に時間がかかるため、施行まで数年の猶予が置かれています。

そっか、仕組みを作るのに時間がいるんだね。
出産育児一時金の50万円はどうなるの?
いま出産すると、「出産育児一時金」として50万円が受け取れます。
これは、健康保険から支給されるお金です。
厚生労働省によると、正常分娩の出産費用は全国平均で約52万円です(2024年度・室料などを除く)。
一時金50万円あれば、その大部分をまかなえます。
無償化がスタートしても、当分の間は、施設の選択によって今の一時金の仕組みを使えます(厚生労働省)。
さらに、すべての妊婦さんに向けた定額の現金給付も新しく作られる予定です。
つまり「一時金が急になくなって困る」という心配は、今のところ考えにくいです。
無償化されても「ゼロにならない3つのお金」
ここが、いちばん誤解されやすいところです。
無償化の対象は、あくまで「標準的な分娩の費用」だけです。
出産にまつわるお金が、まるごとタダになるわけではありません。
「無償化されたから大丈夫」は思い込み
タダになるのは分娩費用の「標準的な部分」だけです。それ以外の費用が残ることを知らないと、あとで想定外の出費にあわてます。
具体的には、次の3つは自己負担として残る見込みです。

①個室代やお祝い膳などの希望サービス
個室を選んだときの差額ベッド代や、お祝い膳などのサービス代は、自己負担のままです。
これらは「本人が希望して選ぶもの」なので、無償化の対象外とされています(厚生労働省)。
改正では、こうしたサービスの内容と料金を「見える化」して、選びやすくすることも決まっています。
つまり、無料になるのは「標準的な部分」まで、と考えておくと安心です。
②帝王切開など保険がきく医療の一部負担
帝王切開は、正常分娩とは違い「保険がきく医療」です。
そのため、窓口では医療費の3割を負担します。
ただし、金額が高くなっても「高額療養費制度」があるので、青天井にはなりません。
たとえば年収約370万〜770万円の方なら、医療費が100万円かかっても、自己負担は約9万円ですみます。
高額療養費のしくみは、高額療養費制度の記事でくわしく解説しています。
③妊婦健診の「回数オーバー」ぶん
見落とされがちなのが、妊婦健診の費用です。
自治体からもらえる補助券(受診票)には、回数の上限があります。
国が示す「望ましい基準」は14回程度で、これは出産予定日を想定した回数です(厚生労働省)。
そのため、予定日を大きく過ぎると、補助券を使い切ってしまうことがあります。
そこから先の健診は、全額が自己負担です。
金額は医療機関によりますが、1回あたり数千円〜1万円ほどかかることもあります。
実はこれ、わが家で本当に起きたことなんです。
わが家の実例|「実質ゼロ」と「数万円」の両方があった
ここで、わが家の出産の話をさせてください。
数字も気持ちも、正直にお伝えします。

まず、分娩の費用そのものは、出産育児一時金でまかなえました。
窓口で大きなお金を追加で払った記憶はなく、この部分は実質ゼロでした。
ここだけ見れば、「出産はお金がかからなかった」と言えます。
でも、話はそれで終わりませんでした。
予定日を2週間すぎて、補助券を使い切った
うちの子は、出産予定日を2週間ほど過ぎて生まれてきました。
そのぶん妊婦健診の回数が増えて、補助券を使い切ってしまったのです。
使い切ったあとの健診は、自己負担でした。
「無事に生まれてくれれば、それでいい」という気持ちの一方で、想定していなかった出費でした。
生まれた直後、赤ちゃんがICUに入った
さらに、生まれた直後のことです。
わが子は、うまく呼吸ができず、ICU(集中治療室)に入りました。
親として、あのときは心配で心配で仕方がありませんでした。
正直、お金のことを考える余裕は、まったくありませんでした。
後日わかったのは、助成のおかげで、負担がかなり抑えられていたことです。
健康保険証を使った窓口の負担と、おむつなどの実費だけで、合計は数万円ですみました。
もし助成がなければ、集中治療の費用は大きな金額になっていたはずです。
このとき、公的な制度に本当に助けられたと実感しました。
この経験からの学び
わが家の出産をふり返って、学んだことが2つあります。
1つは、出産は「予定どおり」には進まないことがある、ということです。
予定日の超過も、赤ちゃんの入院も、事前には読めませんでした。
もう1つは、想定外のときこそ、公的な制度が家計を守ってくれる、ということです。
だからこそ、「無償化を待つ」より「今ある制度を知っておく」ほうが大切だと感じています。
無償化を待たずに、今できる3つの備え
では、これから出産する人は、何をしておけばいいのでしょうか。
無償化を待つのではなく、今ある制度を使う準備をしておくと安心です。
3つにしぼってお伝えします。
①出産育児一時金の「直接支払制度」を使う
出産育児一時金の50万円は、ほとんどの産院で「直接支払制度」が使えます。
これは、健康保険から産院へ直接50万円が支払われるしくみです。
まとまったお金を先に用意しなくてよいので、家計の負担がやわらぎます。
利用できるかどうかは、出産する産院に早めに確認しておきましょう。
②自治体の妊婦健診の助成を調べる
妊婦健診の補助は、住んでいる自治体によって手厚さが違います。
公費の補助額は、全国平均で1人あたり約11.4万円です(2025年4月時点・厚生労働省)。
ただし、いちばん少ない地域と多い地域では、金額に差があります。
💡 お金の豆知識:妊婦健診の補助は「住む場所」で変わる
同じ日本でも、妊婦健診の公費補助はいちばん少ない地域で約8.6万円、多い地域で約14.1万円。その差は5万円以上です(2025年4月時点・厚生労働省)。引っ越しの予定がある方は、チェックしておくと安心です。
なかには、予定日を過ぎて補助券を使い切った人向けに、追加の助成を用意している自治体もあります。
お住まいの市区町村のホームページで、一度チェックしてみてください。
③出産・育児でかかったお金は記録しておく
出産で入院・通院した費用は、「医療費控除」の対象になることがあります。
1年間の医療費が一定額を超えると、税金が戻ってくる場合があります。
領収書はまとめて保管しておきましょう。
医療費控除の使い方は、医療費控除と保険の見直しの記事に整理しています。
よくある質問
出産費用の無償化はいつから始まりますか?
2028年ごろになる見込みです。
根拠となる法律は2026年6月5日に公布され、出産支援は「公布から2年以内」に始まると定められています。
つまり法律上の期限は2028年6月です。
ただし正確な開始日は政令で決まるため、2026年7月時点ではまだ確定していません。
無償化されたら、出産は完全に無料になりますか?
いいえ、すべてが無料になるわけではありません。
無料になるのは「標準的な分娩の費用」です。
個室代やお祝い膳、帝王切開などの保険診療の一部負担は、自己負担として残る見込みです。
出産育児一時金の50万円はなくなりますか?
すぐになくなることは考えにくいです。
無償化がスタートしても、当分の間は施設の選択によって今の一時金を使えます。
あわせて、すべての妊婦さんへの定額の現金給付も新設される予定です。
まとめ:無償化を待つより、今の制度を知っておこう
出産費用の無償化は、たしかに前進です。
ただ、始まるのは2028年ごろの見込みで、しかも全部がタダになるわけではありません。
個室代・帝王切開の一部負担・妊婦健診の超過分などは、これからも残ります。
わが家も、分娩費は実質ゼロだった一方で、想定外の数万円がかかりました。
今日からできる最初の一歩は、お住まいの自治体の「妊婦健診の助成」と、産院の「直接支払制度」を調べておくことです。
無償化を待つのではなく、今ある制度を味方につけて、安心して出産の日を迎えてくださいね。
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※本記事は2026年7月時点の情報です。制度の内容や開始時期は、今後の政令などで変わる可能性があります。最新かつ正確な情報は、厚生労働省やお住まいの自治体の窓口でご確認ください。
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執筆:よ~ちゃん(2級ファイナンシャル・プランニング技能士)|最終更新:2026年7月18日







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