
株って100株からでしょ?数十万円なんて無理だよ〜😥
1株から買えます。
しかも、数百円台で買える会社もあります。
私はこの記事を書いた日に、楽天証券で1株だけ株を買いました。
同じやり方で、いまは約40銘柄を少しずつ持っています。
申し遅れました。
こんにちは、FPのよ~ちゃんです。
昔の私は、欲しい株の値段を見て「生活防衛資金がなくなっちゃうやん」と思い、買うのをやめたことがあります。
その選択自体は間違っていませんでした。
ただ、当時の私は「1株から買える」ことを知りませんでした。
株を買う方法は、「100株そろえる」だけではないのです。
- なぜ株は100株からなのか(東証が2018年に統一しました)
- 1株から買う手順3ステップ
- 注文しても「今すぐ」は買えないことがある理由
- 「手数料無料」でもかかるコストの正体
- 株主優待が原則もらえない話
証券口座があるなら、注文そのものは5分で終わります。
読み終えるころには、「1株だけ買ってみる」が現実的な選択肢に変わっているはずです。
高配当株は、本当に1株から買えます
先に答えをお伝えすると、単元未満株というしくみを使えば1株から買えます。
単元未満株とは、100株に満たない株数のことです。
株はもともと、100株の「箱買い」しかできませんでした。
単元未満株のサービスは、その箱をあけてバラで売ってくれるものだと考えてください。

なぜ株は100株からなのか
日本取引所グループ(JPX)は、こう説明しています。
「東京証券取引所での売買は、各上場会社が定款で定めた単元株式数を単位として行われ、内国株では100株単位で取引されています」。
この100株は、2018年10月1日に統一されたものです。
そこに至るまでには、長い道のりがありました。
取り組みが始まった2007年11月の時点では、売買単位が8種類もあったのです。
それが2014年に100株と1,000株の2種類まで集約され、2018年10月1日にようやく100株へそろいました。
10年以上かかった計算になります。
「高い」と感じるのは、あなたのせいではありません
100株だと、それなりの金額になります。
実はこの点、東証じたいが気にしているところです。
売買単位の統一に関するQ&Aには、こう書かれています。
「望ましい投資単位の水準(50万円未満)への移行及び維持に努めることが上場規則上求められている」。
つまり50万円近い銘柄も、ルール上は「想定内」ということです。
40万円台の株を見て「高い」と思うのは、当然の反応でした。

50万円未満が「望ましい」って、けっこうな金額だね…😨
私が買うのをやめた理由
欲しい株がありました。
100株でいくらになるかを計算して、手が止まりました。
そのとき頭に浮かんだのが、「生活防衛資金がなくなっちゃうやん」です。
生活防衛資金とは、失業や病気に備えて手元に置いておくお金のことをいいます。
結局、その株は買いませんでした。
いま振り返っても、生活費を削ってまで買わなかったのは正解だったと思います。
問題は、「買うか、あきらめるか」の二択しか知らなかったことです。
1株でも、配当は株数に応じてもらえます
ここがいちばん大事なところです。
1株しか持っていなくても、配当は株数に応じて受け取れます。
楽天証券も「かぶミニ®の場合も株数に応じて配当金を受け取れます」と明記しています。
金額は、100株持っている人のちょうど100分の1(税引前)です。
配当をもらう権利に、株数の下限はありません。
1株から買う手順は3ステップ
やることは3つだけです。
- 単元未満株を扱う証券会社を選ぶ
- 買いたい株を1株で注文する
- 配当の受取方法を確認する
口座を持っているなら、注文までは今日のうちに出せます。
ただしステップ3の設定は、反映まで数営業日かかることがあります。
ステップ1:単元未満株を扱う証券会社を選ぶ
すべての証券会社が対応しているわけではありません。
サービス名も会社ごとに違います。
代表的な2社が、次のとおりです。
| 証券会社 | 売買手数料 | 注文のしかた |
|---|---|---|
| SBI証券(S株) | 無料 | 成行のみ。約定は1日3回 |
| 楽天証券(かぶミニ) | 無料 | 寄付取引は成行のみ。リアルタイム取引なら指値も可(スプレッド0.22%) |
出典:SBI証券「単元未満株(S株)取引ルール」/楽天証券「かぶミニ」(2026年8月20日時点)
約定とは、売買が成立することをいいます。
成行とは、値段を指定しない注文方法のことです。
指値は、その反対に「この値段以下なら買う」と指定する方法をいいます。
寄付取引(よりつきとりひき)は、その日の最初の取引で売買する方法です。
スプレッドは、取引価格に上乗せ(または差し引き)される差額をいいます(くわしくは落とし穴②で)。
ほかの証券会社にも同じようなサービスがあります。
手数料と約定のタイミングは会社ごとに違うので、口座を持っている会社の案内を見てください。
なお楽天証券のかぶミニは、NISAの成長投資枠でも使えます。
ステップ2:1株で注文する
注文画面で株数に「1」と入れるだけです。
私はこの記事を書いた2026年8月12日に、楽天証券で日本製鉄の株を1株買いました。
この日の終値は690円90銭でした。
100株そろえようとすると69,090円かかりますが、1株なら千円でおつりがきます。
私はこの買い方を2年ほど続けて、いまは約40銘柄を1株から数十株ずつ持っています。
受け取っている配当は、年1万円前後です。
ここで挙げた会社は「おすすめ」ではありません
- 銘柄名は、私が実際に買った記録として書いています
- 株価は毎日動き、配当も減ることがあります(元本割れのリスクがあります)
- 投資の最終判断はご自身の責任でお願いします
何を買うかの見分け方は、別の記事にまとめています。
ステップ3:配当の受取方法を確認する
ここを飛ばすと、せっかくの配当から税金が引かれます。
NISA口座で買っても、配当金の受取方法が「株式数比例配分方式」でなければ非課税になりません。
株式数比例配分方式とは、配当金を証券口座で受け取る方法のことです。
これは1株でも100株でも同じです。
私も、受取方法はネットで調べて、証券口座で受け取る設定にしました。
操作じたいは5分で終わります。
ただし反映までに数営業日かかる会社もあります(楽天証券は「変更受付完了まで3〜4営業日」と案内しています)。
かかる日数は会社ごとに違うので、自分の口座の案内を見てください。
期限は、配当をもらえる株主が決まる「配当基準日」までです。
日本証券業協会も「保有銘柄の配当基準日までに、手続を終了しておく必要があります」としています。
つまり買ったあとでも間に合いますが、忘れると1回ぶんの配当が課税されます。
注文と同じ日に済ませておくのが安心です。
単元未満株で知らないと驚く落とし穴3つ
1株投資には、単元で買うときとは違うクセがあります。
私が実際につまずいたものも含めて、3つ挙げます。
❌ 落とし穴①:注文しても「今すぐ」は買えないことがある
これがいちばん驚くところです。
単元未満株は、いつでも売買できるとは限りません。
SBI証券のS株は、注文した時間帯によって約定する時刻が決まります。
| 注文した時間 | いつの値段で買うか | 約定する時刻 |
|---|---|---|
| 0:00〜7:00 | 当日の前場始値 | 9:00 |
| 7:00〜10:30 | 当日の後場始値 | 12:30 |
| 10:30〜14:00 | 当日の後場引け(終値) | 15:30 |
| 14:00〜24:00 | 翌営業日の前場始値 | 翌9:00 |
前場は午前の取引、後場は午後の取引のことです。
始値とは、その時間帯で最初につく値段をいいます。
つまり夜に注文すると、買えるのは翌朝です。

私自身、株の注文が翌日に成立したことがあります。
夜にニュースを見て「明日は上がりそうだ」と思って注文しても、その値段では買えません。
なお楽天証券のかぶミニには、取引時間中に売買できるリアルタイム取引があります。
こちらは9時の寄り付き後から11時30分、12時30分から15時25分のあいだで、指値も使えます。
約定のタイミングは会社とサービスで大きく違う、とおぼえておいてください。
❌ 落とし穴②:「手数料無料」でもコストがかかることがある
売買手数料が無料でも、実質のコストがゼロとは限りません。
楽天証券のかぶミニは、リアルタイム取引に0.22%のスプレッドがかかります。
スプレッドとは、取引価格に上乗せ(または差し引き)される差額のことです。
同社は、買うときは基準価格に上乗せした価格、売るときは差し引いた価格になると説明しています。
かぶミニは、楽天証券が相手方になって市場の外で売買を成立させる取引です(相対取引といいます)。
手数料という名前ではないだけで、負担していることに変わりはありません。
いくらになるのか、計算してみます。
1株690円90銭で買うなら、0.22%は約1.5円です。
100株なら約152円になります。
金額としては小さいところです。
ただし買うときと売るときの2回かかります。
なお同じかぶミニでも、寄付取引ならスプレッドはかかりません(成行のみ)。
注文の受付は、前日の17時から当日の8時45分までです。
急がないなら、こちらを選ぶ手もあります。
要点:1株投資の隠れコスト
- 売買手数料が無料でも、スプレッドがかかることがある
- 楽天証券のかぶミニはリアルタイム取引が0.22%、寄付取引は無料
- 約定のタイミングとコストは、会社とサービスで違う
❌ 落とし穴③:株主優待は原則もらえない。議決権もない
ここは正直にお伝えします。
単元未満株では、株主優待は原則もらえません。
楽天証券も「ほとんどの優待実施企業が100株(1単元)以上の保有に対し、優待を実施しています」と説明しています。
議決権もありません。
同社は「お客様の保有株数が単元株数に満たない場合には、議決権はありません」と明記しています。
議決権とは、株主総会で賛成・反対を投じる権利のことです。

じゃあ1株持ってても、株主総会でお弁当とかもらえないの…?🍱
もらえません。
そもそも出席して投票する権利がないので、会社は私の1株では1ミリも困りません。
ちなみに私は昔、株主優待でバームクーヘンをもらったことがあります。
初めての配当だと思って、嬉しかったのを覚えています。
……正確には配当ではなく、株主優待なのですが。
そして単元未満株では、この楽しみは基本的にありません。
優待が目当てなら、単元未満株ではなく100株以上を目指すことになります。
必要な株数や保有期間の条件は銘柄ごとに違うので、目当てがあるなら発行会社の案内を確認してください。
1株だと配当はいくら?100株に育てる考え方
ここまで落とし穴を書いてきましたが、配当は株数ぶんだけ入ります。
数字で見てみます。
1株なら年24円。10株なら240円
日本製鉄は、2027年3月期の配当予想を1株24円としています。
同社の資料には「1株につき24円(うち、中間配当金12円)を予定」と書かれています。
株価690円90銭に対して、配当利回りは3.47%(会社予想)です。
株数ごとに計算すると、こうなります。
| 持っている株数 | 買うのに必要なお金 | 1年の配当(税引前) |
|---|---|---|
| 1株 | 691円 | 24円 |
| 10株 | 6,909円 | 240円 |
| 100株 | 69,090円 | 2,400円 |
前提=2026年8月12日時点の株価690円90銭と、1株配当24円(会社予想)で計算しています。
※日本製鉄を推奨するものではありません。株価も配当予想も変わります。
1株の配当は24円。
正直、これで生活は変わりません。
ただ、自分の口座に配当が入る体験は、金額の大小と関係なく効きます。
私は「高配当株の始め方」の記事でも書いたとおり、若いころに配当をあてにして失敗しました。
1株から始めていれば、失う金額も小さくて済んだはずです。
豆知識:株を分割して、買いやすくする会社が増えています
- 日本製鉄は2025年10月1日に1株を5株に分割しました
- 分割前は100株で30万円ほど、分割後は6万円ほどになりました
- 東証のアンケートで最も多かった回答が「10万円程度」だったことを参考にしたと説明しています(出典:東証マネ部!)
コツコツ買って100株にする
1株ずつ買い足していけば、いつかは100株になります。
100株になると、議決権が持てます。
優待も対象に入りますが、必要な株数は銘柄によってさまざまです。
日本製鉄の例なら、69,090円ぶんを積み上げれば単元に届く計算です。
毎月6,000円ずつなら、1年弱でたどり着きます。
いきなり7万円を出すのと、毎月6,000円を出すのとでは、心理的なハードルが別物です。
「買えるか買えないか」ではなく「どのくらいの速さで買うか」に変わるのが、1株投資のいちばんの価値だと思っています。
よくある質問
単元未満株でもNISAは使えますか?
使えます。
楽天証券のかぶミニは、NISAの成長投資枠で取引できると明記されています。
ただし対応状況は証券会社によって違うので、口座を持っている会社で確認してください。
NISA口座で買う場合も、配当を非課税にするには受取方法の設定が必要です。
1株だけ持っていても、株主として認められますか?
株主にはなります。
配当も株数に応じて受け取れます。
ただし議決権はなく、株主優待も原則として対象外です。
「配当だけもらえる株主」と考えておくのが実態に近いところです。
単元未満株は売りたいときに売れますか?
売れますが、タイミングは自由に選べないことがあります。
SBI証券のS株のように、約定が1日3回に決まっているサービスもあるためです。
急いで売りたい場面には向きません。
値動きの荒い相場では、注文したときと違う値段で成立する点に注意してください。
株価が1日に動ける幅には上限があり、そこまで動くとストップ高・ストップ安と呼ばれます。
その上限まで動いた日などは、注文そのものが成立しないこともあります。
あわせて読みたい記事です。
投資全体の順番から見直したい方は、こちらが入口になります。
まとめ:「買えない」ではなく「まだ100株じゃない」だけ
要点を整理します。
- 株が100株単位なのは、東証が2018年10月1日に統一したから。2007年の取り組み開始時は8種類あった
- 東証の上場規則でも「50万円未満が望ましい」。高いと感じるのは当然
- 単元未満株なら1株から買え、配当も株数に応じて受け取れる
- 落とし穴①注文しても今すぐ買えないことがある(SBI証券は1日3回、14時以降の注文は翌朝)
- 落とし穴②手数料無料でもスプレッドがかかることがある(楽天証券のリアルタイム取引は0.22%)
- 落とし穴③株主優待は原則もらえない。議決権もない
- 1株ずつ買い足せば、いつかは100株になる
今日できる最初の一歩は、証券会社の注文画面で「単元未満株」を選び、株数に1と入れてみることです。
注文を出す前の画面で、いくらかかるかが表示されます。
表示される金額は、実際より少し多めに出ます(値上がりの上限で計算されるためです)。
そこで「思ったより安いな」と感じたら、それがこの記事の答えです。
あの日、「1株から買える」ことを知っていれば、私の答えは違っていたと思います。
同じところで止まっている人に届けばと思って、この記事を書きました。
※本記事は2026年8月20日時点の情報にもとづく内容です。株価は2026年8月12日の終値を用いています。株価・配当予想・手数料・スプレッド・約定のルールはいずれも変わります。取引の前に、ご利用の証券会社と発行会社の最新情報をご確認ください。記事内の銘柄は筆者の記録であり、購入を推奨するものではありません。
執筆:よ~ちゃん(2級ファイナンシャル・プランニング技能士)/最終更新日:2026年8月20日







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