
食料品の消費税が1%になるんだって!100円のパンが1円になるの?😆
なりません。
税抜100円のパンなら、いまの税込108円が101円になります。
先に結論をお伝えします。
食料品の消費税が8%から1%に下がると、4人家族で年約6.2万円、5人家族で年約6.8万円ほど負担が軽くなる計算です。
ただし、外せない前提が2つあります。
ひとつは、2026年7月29日の時点で、まだ正式に決まっていないこと。
首相は1%にする方針を固めましたが、閣議決定はこれからです。
もうひとつは、実現しても2年で終わる期間限定の措置だということです。
申し遅れました。
こんにちは、FPのよ~ちゃんです。
わが家は子ども3人の5人家族で、食費は月7万円ほどかかっています。
だから今回のニュースは、正直かなり気になりました。
- 食料品の消費税1%は、いまどこまで決まっているのか
- 世帯人数別「年いくら軽くなるか」の早見表(FP試算)
- 「実質ゼロ」と言われる給付を、誰が受け取れないのか
- 2年後に8%へ戻るとき、家計に何が起きるか
- おむつやトイレットペーパーを買いだめしても意味がない理由
読み終えるころには、ニュースの見出しに振り回されず、自分の家の数字で判断できるようになります。
食料品の消費税1%はいつから?まだ「決まっていない」が正解
2026年7月29日の時点で、正式には決まっていません。
高市首相は7月28日、自民党の麻生副総裁と鈴木幹事長に、1%にする方針を伝えました。
ただし政府の公式文書で決まっているのは、8月上旬までに方針を決めることだけです。
「決断」と報じられていても、法律はまだ1行もできていません。
そもそも軽減税率とは、生活に欠かせない飲食料品などの消費税率を、標準の10%より低い8%に抑える仕組みです。
いま出ている案は、この8%をさらに1%まで下げよう、という話になります。
政府の文書に書いてあるのは、たった1文だけ
2026年7月21日に閣議決定された「経済財政運営と改革の基本方針2026」、いわゆる骨太の方針を読んでみました。
消費税について書かれていたのは、次の1文です。
「『給付付き税額控除』とそのつなぎ(飲食料品の消費税率等)については…本年8月上旬までを目途に、その方針を決定する」
税率も、開始日も、この文書には書かれていません。
7月27日の会議でも、意見はまとまらなかった
中身を議論しているのは、政府が設けた「社会保障国民会議」の実務者会議です。
その実務者会議が7月27日に示した中間とりまとめ案には、こう書かれています。
「具体案について意見の一致には至らなかった」
議長が示した1%案に対し、複数の委員からは「時限的な減税ではなく給付で対応すべき」という意見が並びました。
とりまとめは、賛成と反対の両方を並べた形になっています。
意見がまとまらなかったため、判断は首相に委ねられました。
報道によると、首相は翌28日に1%案を党幹部へ伝え、7月30日にも自民党へ手続きを指示する方向です。
いま出ている案のスケジュール
| 時期 | 内容 |
|---|---|
| 2026年7月28日 | 首相が1%の方針を党幹部に伝達 |
| 2026年8月上旬 | 政府が方針を決定(閣議決定) |
| 2026年秋 | 臨時国会に法案を提出 |
| 2027年4月1日 | 飲食料品の消費税を1%へ |
| 2027年度 | つなぎの給付を先行導入 |
| 2029年3月末 | 8%に戻る |
| 2029年度 | 「所得に連動したきめ細かな給付」を本格導入 |
表にある「つなぎ」とは、2029年度の本格導入までの2年間だけの経過措置です。
1%の減税も、先行する給付も、どちらもこの「つなぎ」にあたります。
この案のおおもとにあるのが「給付付き税額控除」という構想です。
給付付き税額控除とは、納める税金から一定額を差し引く仕組みです。
引ききれない分は現金で給付して、中低所得の人の手取りを増やします。
今回導入をめざす給付は、その本格的な制度への第一歩と位置づけられています。
給付付き税額控除そのものをいつ導入するかは、まだ決まっていません。

なぜ「ゼロ」ではなく「1%」なのか
もともと掲げられていたのは、食料品の消費税をゼロにする案でした。
1%になった理由のひとつは、レジや会計システムの改修にかかる時間とされています。
ゼロ税率にすると、システムの作り替えの負担が大きくなるとされています。
中間とりまとめ案には「半年で実施できる飲食料品の消費税率を1%に引き下げる」という委員の意見が残っていました。
議長案が挙げている理由は「足下の物価高に鑑み、出来る限り早期に対応を講じる観点から」です。
その代わり1%分の税収は給付に回して「実質ゼロ」にする、という組み立てになりました。
この記事は「案」の段階の内容です
法律ができるまで、中身が変わる可能性があります。決まる前に、この金額を家計の予定に組み込まないでください。
うちはいくら安くなる?世帯人数別の早見表
4人家族なら年約6.2万円、5人家族なら年約6.8万円です。
総務省の家計調査(2025年平均)をもとに、私が計算しました。
「7%引き」ではありません。正しくは7÷108
多い勘違いを、先に消しておきます。
8%から1%へ下がる幅は7ポイントですが、値札が7%安くなるわけではありません。
いま払っている税込価格には、すでに8%の税が乗っているからです。
軽くなる額は「いまの税込支出 × 7 ÷ 108」で計算します。
税込108円のパンなら、101円。
税込10,800円分の食料品を買うなら、10,100円です。
計算式:軽くなる額 = いまの税込支出 × 7 ÷ 108
108円のパン → 101円/月7万円の食費 → 月4,537円
世帯人数別・年間でいくら軽くなるか(FP試算)
| 世帯人数 | 対象になる食費(月) | 年間で軽くなる額 |
|---|---|---|
| 2人 | 64,690円 | 約50,300円 |
| 3人 | 73,926円 | 約57,500円 |
| 4人 | 79,545円 | 約61,900円 |
| 5人 | 87,156円 | 約67,800円 |
※総務省「家計調査」2025年平均・二人以上の世帯の用途分類より。自家用の食費が対象で、贈答用の食料品は含みません。
「対象になる食費」は、家計調査の食料費から外食と酒類を引いた金額です。
外食と酒類は、いまも軽減税率の対象外だからです。
食料費のうち、対象になるのは8割ほどでした。
裏を返せば、外食が多い家庭ほど、この表より軽くなる額は小さくなります。

わが家(5人・食費7万円)なら、多くても年約5.4万円
平均の表を、自分の家に当てはめてみました。
わが家の食費は、5人で月7万円ほどです。
家計調査の5人世帯は、外食や酒類を含めた食料費が月11.2万円です。
早見表で使った「対象になる食費」は、そこから外食と酒類を引いた月8.7万円でした。
わが家の7万円は、どちらと比べても少ないほうです。
仮にこの7万円がすべて対象になるとすると、軽くなるのは月4,537円。
年に直すと約5.4万円です。
この7万円に外食が含まれていれば、実際に軽くなる額はこれより少なくなります。
平均より食費が少ない家は、減税の恩恵も少ない。
当たり前の話ですが、ここが「食べるほど得をする」といわれる減税の性質です。
ただし「まるごと安くなる」とは限らない3つの理由
ここは数字より先に、弱点から書きます。
第一に、減税分がそのまま値札に反映されない可能性があります。
これは私の推測ではありません。
中間とりまとめ案が「減税分ほど税込価格が下がらない可能性」を課題として明記しています。
第二に、外食は対象外です。
第三に、軽減税率には細かい線引きが残ります。
たとえば、みりんは酒類なので10%のままです。
一方でみりん風調味料は飲食料品なので、1%になります(国税庁のQ&A)。
名前がよく似た商品なのに、税率が9ポイント違う、ということが起こります。
物価高そのものへの備えは、こちらにまとめています。
「実質ゼロ」の正体|1%分は給付で返る。でも全員ではない
議長案は、1%に下げたうえで、その1%分を給付に回す組み合わせです。
これで「全体として飲食料品に係る消費税の実質ゼロ化を実現する」と書かれています。
ただし、その給付は全員が受け取れるものではありません。
給付の対象は「働いて、税や社会保険料を払っている人」
中間とりまとめ案は、対象をこう定めています。
「一定の勤労性の所得があり、一定の税・社会保険料負担がある者」
会社員のほか、個人事業主やフリーランスも対象です。
世帯ではなく個人単位で、単身者も対象とされています。
一方で、働いていない年金生活者は原則として対象外です。
例外は、働いていて負担が現役並みにある中低所得の高齢者だけ、とされています。
つまり「食料品が実質ゼロ」になるのは、給付を受け取れる人に限られます。
こどもの加算は「15歳以下」。高校生年代は数えない
給付には、こどもの人数に応じた加算があります。
本格導入では18歳以下が対象です。
ところが、つなぎの2年間は15歳以下に狭められると書かれています。
高校生年代の子がいる家庭は、その分が加算されません。
わが家も子どもが3人いるので、この線引きは他人事ではありません。
高校生年代は教育費が重くなる時期だけに、ここは注目しています。
なお、同じ注記には、つなぎの2年間は配偶者の所得を考慮しないとも書かれています。
こちらは本格導入のときより、対象が広くなる方向の変更です。
いつ、いくらもらえるかは、まだ決まっていない
給付の導入時期は2027年度とされています。
ただし金額も、対象になる所得の線引きも、これから決めると書かれています。
「年収の壁」に配慮した加算を設ける、という記述もありました。
期待して家計を組む段階ではありません。
「高所得者ほど得をする」という指摘もある
減税には、公平さの面から反論もあります。
食べる量や買う物が多い人ほど、減る税額は大きくなるからです。
さきほどの早見表でも、食費が多い世帯ほど軽くなる額は増えていました。
中間とりまとめ案も「高所得者ほど恩恵が大きいこと」を課題に挙げています。
1%分を中低所得の働く人への給付に回すのは、この批判に応える狙いもありました。
一方で「減税より給付のほうが早く届く」という反対意見も、同じ文書に並びます。
どちらが良いかを、この記事では判断しません。
決まっていないことを、決まったように書きたくないからです。
本当の山場は2年後|8%に戻る日を先に手帳へ
この減税は、案の段階から2年間の期限つきです。
高市首相は2026年6月22日の衆院予算委員会で、はっきり述べています。
「これが実行されてから二年後には元に戻すということ、これははっきり申し上げておきます」
早見表を逆から読むと、戻るときの負担増が見える
さきほどの早見表は、そのまま「2029年4月からの負担増」の表でもあります。
4人家族なら、年約6.2万円の負担が戻ってきます。
5人家族なら、年約6.8万円です。
同じ2029年度からは、給付のほうが本格導入される予定になっています。
給付の対象になる人は負担増の一部が相殺されますが、対象外の人には負担増だけが残ります。
中間とりまとめ案でも「2年後の税率引上げに係る懸念」が課題として並んでいました。
減税に賛成の立場からも、反対の立場からも、この点は指摘されています。
だから、浮いたお金を固定費にしない
ここが今日いちばんお伝えしたいところです。
2年で終わるお金を、毎月の固定費に組み込むと危険です。
サブスクや習い事を増やすと、2年後にそれを削る作業が待っています。
わが家は児童手当を、全額そのまま子ども名義の口座に入れています。
使わないと決めてしまえば、家計の水位が上がらずに済むからです。
浮いたお金も、同じように置き場所を先に決めておくつもりです。
意外な影響|持ち帰りと店内の差が2ポイントから9ポイントに
ここからは、値札以外の話です。
いま持ち帰りは8%、店内で食べると10%です。
1%になると、この差は2ポイントから9ポイントへ広がります。
前回わからなかった「持ち帰りか、店で食べるか」
正直に告白します。
2019年10月に軽減税率が始まったとき、私は持ち帰りと店内でどちらがどちらの税率なのか、分かりませんでした。
そのときは、めんどくさいなと思っただけで、どちらでもよかったというのが本音です。
ただ、税抜1,000円のテイクアウトで考えると、差は90円になります。
1,010円と1,100円なら、さすがにレジで気づくはずです。
聞かれる回数も、答えを間違えたときの差も、これまでの比ではなくなります。
豆知識:ノンアルコールビールは1%になる
分かれ目は、酒税法の酒類にあたるかどうかです。ビールは10%のままですが、ノンアルコールビールと、アルコール分1度未満の甘酒は飲食料品なので1%になります。
おむつやトイレットペーパーは、今回も対象外

じゃあ増税のときみたいに、おむつを買いだめすればいいの?🤔
前回の増税前、わが家は生活用品をたくさん買いだめしました。
おむつやトイレットペーパーです。
あのときは食料品以外が10%へ上がる直前だったので、買いだめには意味がありました。
でも今回下がるのは、飲食料品だけです。
おむつもトイレットペーパーも、いまも10%のまま変わりません。
つまり同じことをしても、1円も得をしません。
前回の作戦が、今回はまるごと空振りになる、というわけです。
しかも前回にしても、得したのは少しだけでした。
いま振り返ると、あそこまで無理に買い込まなくてもよかったかな、と思っています。
農家やお店、そして地方のお金にも影響する
家計以外への影響も、案の中に書かれています。
仕入税額控除の還付が受けられない農業従事者などへの影響が、課題に挙がりました。
外食産業も含めて、資金繰り支援などの予算措置を検討する、とされています。
地方への影響も小さくありません。
林芳正総務大臣は2026年6月22日の衆院予算委員会で、機械的に計算した減収見込みを示しました。
地方消費税分が1.0兆円、地方交付税分が0.7兆円。
四捨五入の関係で、合計は年約1.6兆円程度と説明されました。
減った分をどう埋めるかは、まだ決まっていません。
よくある質問
食料品の消費税1%は、いつから始まりますか?
まだ決まっていません。
いま出ている案では、2027年4月1日から2年間です。
首相は7月28日に1%の方針を固めましたが、閣議決定は2026年8月上旬の見通しです。
法案は秋の臨時国会に提出される予定で、成立するまでは開始日も内容も変わる可能性があります。
お酒や外食も1%になりますか?
なりません。
対象は「軽減税率の対象となっている飲食料品」です。
お酒と外食は、いまも軽減税率の対象外で10%が適用されています。
案が1%にすると書いているのは「飲食料品」だけです。
同じ軽減税率でも、新聞は8%のままになります。
減税されると、給付はもらえなくなりますか?
いいえ。
案は、減税と給付をセットで行う形です。
1%相当分を、中低所得で働く人への給付に回すとされています。
ただし対象は働いている人が中心で、金額もこれから決まります。
まとめ:数字は自分の家計で、判断は決定を待って
最後に、この記事の要点を整理します。
- 2026年7月29日時点で正式決定はしていない。首相は1%の方針を固めたが、閣議決定は8月上旬の見通し
- 案の中身は、2027年4月から2年間、飲食料品を8%から1%へ
- 軽くなる額は「税込支出 × 7 ÷ 108」。4人家族で年約6.2万円、5人家族で年約6.8万円
- 「実質ゼロ」の給付は働いている人が中心。年金生活者は原則対象外
- こども加算は、つなぎの2年間だけ15歳以下
- 2029年4月には8%に戻る。同じ2029年度に給付が本格導入されるが、対象外の人には負担増だけが残る
- おむつやトイレットペーパーは対象外なので、買いだめしても効果はない
今日できる最初の一歩は、直近1か月のレシートを見て、外食を除いた食費を確かめることです。
その金額に7を掛けて、108で割ってください。
出てきた数字が、あなたの家で毎月軽くなる額の目安になります。
値上げの動きとあわせて見ておくと、家計の全体像がつかめます。
※本記事は2026年7月29日時点の情報にもとづく内容です。制度は今後変わる可能性があります。試算は概算で、実際に軽くなる額は購入する商品によって異なります。
執筆:よ~ちゃん(2級ファイナンシャル・プランニング技能士)/最終更新日:2026年7月29日






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